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久里洋二 新作展
KURI YOJI New Works

2006年2月7日(火)−3月4日(土) 西村画廊


 
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西村画廊では2006年2月7日(火曜)より3月4日(土曜)まで久里洋二新作展を開催致します。
西村画廊開廊の年である1974年に初個展を開催した久里の第4回個展となります。


久里洋二は国際的なアニメ・クリエイターとして知られています。1956年に文化学院美術科を卒業後、久里実験漫画工房を設立、この頃から精力的に漫画制作を続けます。1960年には柳原良平、真鍋博と共に草月会館で日本で初めてのアート・アニメーションの上映会を開催し、翌年3人は「アニメーション3人の会」を結成し、日本におけるアート・アニメーションの興隆に貢献しました。その後久里は「人間動物園」「殺人狂時代」などの作品で、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアなど国外においても数々の賞を受賞し、活躍の場を拡げていきます。また、こうしたアニメ・クリエイターとしての活動と並行して、久里は絵画や立体作品も多く制作し、常に新しい試みによって人々を驚かせてきました。アニメや絵画、立体、童話など、様々な素材を用いて、人間の行動や性質をユーモア溢れる描写で鋭く表現し続ける久里の作品は、いつの時代も変らず愛されてきました。
この度の個展では、100号のキャンバスを縦横に9枚合わせた900号の作品を中心に、約20点の新作を発表します。アクリル絵具を使った鮮やかな色彩のグラデーションで雲が川へ、そして川が雲へと変化してゆく白昼夢のような情景をのびやかに描いた「雲から川、そして雲」や、ハイヒールから女性の足の形に伸びる木の枝を描いた「ヒールから新芽」など、独自の幻想的な世界を表現した作品を展示します。画面には現れない人間の気配を漂わせたどこか不安な情景を一握りのユーモアを含めて描き出した久里の作品は、鮮やかな色彩をともなって見る者に強い余韻を与えます。豊かな想像力と表現力で常に注目を集めてきた久里の最新作にどうぞご期待下さい